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2005/07/27

『ヴェラ・ドレイク』 Vera Drake

昨夜の台風も大したこともなく、今日は台風一過、
体感気温が40度近くあったような異常な暑さの
東京でした。明日は息子が湘南へ友人と行って、
サーフィンの真似事をするような水浴びをしてくる
そうです。

とにかく暑いので、ちょっと寄り道をして帰ろうと
思っていると、ちょうど今日は水曜日でレディース・ディ
なのを思い出し、早速メールで娘に連絡して、職場
からも家からも近い
銀座テアトルシネマへ行って
  『ヴェラ・ドレイク』 
を二人で観て来ました。

      doreku

1950年頃のロンドンで普通の主婦が逮捕される
までのシリアスなお話でした。イギリスの映画らしい
渋めの映画ですが、俳優人が舞台で活躍している
人たちばかりなので、演技だけでも見ごたえある
素晴らしい映画でした。

最初は、主役のヴェラ・ドレイク役のイメルダ・
スタウントンは明るく家族にも近所の人たちにも
世話を焼いて、こんな風なお母さんて昔は日本にも
沢山いたかしら。。と思えるような貧しいながらも
家族もワィワィと安心して暮らしていました。

上記の写真は内気な娘がやっと婚約できるように
なってお祝いをしている席に、警察が乗り込んできて
彼女が悲痛な顔をした瞬間です。それからは、
とても悲しくて悲しくて・・・

でも、その旦那さんと家族は彼女を赦そう!と
とても温まる家族の愛を切に演じていきます。
ご主人役のフィル・デイヴィスも誠実に彼女を
信じて、怒る息子を一生懸命、説得します。
息子は愛する母親に対して一時は怒りを露わに
して涙を浮かべながら、
 「なぜだ~!!」 と母に訴えます。

娘のフィアンセもそのような義母(将来)に対しても
最後のクリスマス会で、


 「今までで最高のクリスマス会でした。感謝します。」

ときちんとしたお礼を言います。すごくイギリス的な
誇りを感じたシーンでした。

ちょっと重いテーマでしたが、それ故に家族愛の
強さと深さを胸に染み込むように感じさせます。
小さな居間に小さなテーブルで足をくっつけ合い
ながら食事をしたり、ちょっとした冗談でも家族愛
の絆を感じさせます。彼女がつらい思いをしている
人たちを救おうって思ってしたことは医療的には
間違っていたかもしれませんが、そこには人を
救おうというがあってのことだったのです。
家族に隠していたことは家族を裏切っていたかも
しれませんが、それは最終的に彼女の存在を
赦して待つ」という暖かい愛に繋がっていくのだ
と思います。  

久しぶりにブリティッシュ・イングリッシュも聞けて
懐かしい響きでした。TOEICのリスニング・テストが
これからはイギリス人の発音もあるそうですから、
受ける方はどうぞイギリス映画を観て慣れておくと
いいかもしれませんね!


「STAR WARS」のような垢抜けたアクションや
CGIの飛びぬけた画像もないのですが、最終的には
何が一番大切なのかを教えてくれる映画でした。

        Official Site イギリスの公式サイトです。
                  ぜひご覧ください!

アカデミー賞主要3部門(監督賞、主演女優賞、脚本賞)
ノミネート、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞・主演女優賞
受賞をはじめ数々の映画賞を受賞。

映画賞 allcinema

Oscar.com より

 FILM SYNOPSIS
Vera Drake is a cheerful, hard-working wife
and mother in postwar England who, unbeknownst
to her family, sometimes provides assistance to
women who want to end their pregnancies.
When Vera is arrested and put on trial, the event
has powerful repercussions within her family.

------------------------------------------
From Associated Press

'Vera Drake' winners at British Academy film awards


Imelda Staunton won best actress for her wrenching
performance as a 1950s Cockney housewife who
performs illegal abortions in "Vera Drake."
The film also took the costume design prize.

"Mike Leigh is a genius, and working on this film was
a dream come true," Staunton said.

Leigh, whose victory drew a big cheer from the hometown
audience, said he was "overwhelmed."

"It's an immense privilege to have been allowed the freedom
to make as uncompromising a film as I think we've made, and
to make such an epic film with such a small budget," he said.

--------------------------------------------
Review: Vera Drake

BBC News Online

Astonishingly, this is the first time one of his features has
been chosen to kick off this prestigious event.

The movie was controversially rejected by the Cannes film
festival but went on to win the Golden Lion award at Venice.

In addition, Imelda Staunton was named best actress -
prompting speculation she may be in line for an Oscar
nomination next year.

----------------------------------------------
eiga.comより

マイク・リーの恐ろしさはプロの俳優使いにあり

 平凡な庶民のとるに足らない人生から普遍的な物語を
つむぎだす──こうした作風でマイク・リーと肩を並べる作家
といったら、今年またもやカンヌのパルムドールを取った
ダルデンヌ兄弟くらいだろう。だがリーの恐ろしいのは、
ドキュメンタリータッチや素人俳優によるリアリティなどには
目もくれず、徹底してプロの俳優を使い、「役」に息を吹き
込ませるところにある。

   veradrake2

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

貧しいながらも湘南と、明るく主役を活躍しなかった。


投稿: BlogPetの「Jenny」 | 2005/07/29 16:12

> 「今までで最高のクリスマス会でした。感謝します。」
の言葉には心底感動しちゃいました。
いやいや、本当に素晴らしい映画でしたね。
TBありがとうございました。

投稿: かえる | 2005/07/31 00:37

かえる様

コメントとTBをありがとうございました。

あまり知られていなかったこのような映画こそ多くの人に見ていただきたいですね!

さすが、シェークスピアの国!演劇の底力を感じさせてくれるような素晴らしい映画でした。

かえる様もどうぞまたご訪問くださいませ。

投稿: Julia | 2005/07/31 08:07

TBありがとうございました。
娘のフィアンセの言葉、ぐっと来ますよね。
私もいいなあと思いました。
彼らのご近所や親類とのつながりには、
いまは消えてしまった昔の日本の人間関係が
描かれているみたいな気もしました。
きっとイギリスもそうだったのね、と。

投稿: peridot | 2005/07/31 14:59

peridot様

コメントとTBをありがとうございました。

>娘のフィアンセの言葉、ぐっと来ますよね。

  ほんとですね。。一番最初に去っていく人だと思っていたら、感謝の言葉を述べていたのでそれはすごい!と思いました。

>いまは消えてしまった昔の日本の人間関係が描かれているみたいな

  そうですね!あの時代のよさもあるし厳しさも描いていたようなすごい作品でした。監督がどうしてあのような大変な映画を作ろうと思ったのか。。。その辺も知りたいですね。

  心の中に複雑な思いが残る映画でしたが、役者さんたちが真剣にこの役を演じているのが泣けてしまいましたね。。すごかったです!

投稿: Julia | 2005/07/31 15:22

Juliaさん、こんにちは☆

残念なことに、コクトー展に行けませんでした。本当に残念です!!
でも、かわりに他の展覧会にいっぱい行こうと思います。
ブリジストン美術館のモディリアーニの絵も観てみたいし☆

さて、この映画、すごく気になります。
観にいこうかと計画しています!
記事を読んで、ますますその気持ちが強まりました。
ありがとうございました♪

投稿: とかげ | 2005/07/31 21:09

とかげ様

こんばんは!
コメントを書いてくださってありがとう
ございます。

コクトー展はまたの機会でもお楽しみに・・ネ。私も無理に勧めてしまったようでごめんなさい。

今は、フィリップス・コレクション展が最高に輝いています!どの作品も素晴らしくて、私もまた再訪する予定です。

とかげ様のブログもこちらからリンクさせてくださいね。よろしくおねがいします。

それから、この「ヴェラ・ドレイク」もシリアスながら非常に俳優達の演技が際立っていて、すごい映画です!ハンカチを2,3枚用意されるといいかもしれません~。。。

投稿: Julia | 2005/07/31 21:58

深い内容、温かさ、希望・・・。
いろいろな解釈ができるすばらしい作品ですね。
クリスマスの、フィアンセの言葉には、私もグッときました。

投稿: マダム・クニコ | 2005/08/07 15:29

マダム・クニコ様

コメントとTBを有難う御座いました。

マダム・クニコ様のレビューは、社会の底辺に住む女性をヴェラの優しさで救おうとした彼女の尊さを鋭い視点で解説されていて見事でした!!

クリスマスの、フィアンセの言葉には、私もグッときました。

 本当ですね。今、思い出しても涙が出てきます。あの言葉の中に本物の愛情があるのを感じてしまいます。今の世の中は利己主義で自分さえよければといって、会社の中でも弱い者をどんどん切り捨てていく時代なので、ああいった最後までその人を見守っていく深い愛というものを私達はもっと大切にしなければいけない、と教えてくれた素晴らしい映画でした!

TBをしていただいて本当にありがとうございます。あまり映画はみませんが、たまに参りますのでまたぜひ遊びにいらしてくださいませ。

投稿: Julia | 2005/08/07 16:54

TB&コメントありがとうございました。
おっしゃるように、スタウントンの演技を堪能してしまうと、他の人の演技を観るのはつらいですよね(笑)
それほど彼女は凄かったと思います。

投稿: micchii | 2005/09/06 12:40

micchiiさん、

コメントありがとうございます!!
micchiiさんの映画レビューはものすごく上手に書かれていたので、また思い出しては涙が溢れてきました。
彼女の演技もさることながら、監督の描く独特の映像世界も素晴らしいものがあり、やはり伝統ある演技の国、というのを思い知らされました。

投稿: Julia | 2005/09/06 20:08

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